ジャーナル

2020/06/18 01:57

ストア開設当初からやりたかった特集企画が、この「富山とお茶文化」です。実は富山県は茶道人口が日本第2位!(人口100人あたり2.49人)のお茶文化県( 社会生活基本調査2016)。2位というのが、ちょっと惜しい感じですが、1位は石川県なので、つまり北陸はお茶が盛んな地域なのです。

 

「え?京都じゃないの?」という声が聞こえてきそうですね(^-^)。その理由は、石川・富山を治めていた加賀藩・前田家にあります。初代・前田利家は、織田信長や豊臣秀吉らの影響を受けて、千利休や織田有楽に学びました。三代藩主・利常が、裏千家の四代・仙叟宗室(せんそう・そうしつ)を指南として招いたことで、加賀藩に茶道が普及、やがて職人や町人といった幅広い層へと広がっていったのだそうです。

(今回撮影でご協力いただいた荒井家の茶室)


そう言えば、お友達の家や、仕事の打合せ先でも、コーヒーや日本茶代わりに、和菓子とお抹茶を出されることが結構な頻度であります。抹茶に親しむ文化があるので、お茶室、お茶道具、お花、和菓子などお茶にまつわる匠もたくさんいらっしゃいます。富山県に伝統産業が多く残っているのもそうしたことに関係しています。

 

(1枚目の写真とこちらは小久保先生私物のお道具(振出だけ当ストア取扱商品・小路口力恵さんの「ふくら」)


茶道がとても大切にしているのは、季節の変化を感受し楽しむ日本らしい感性。それが息づいているのも富山の価値の一つ、ご紹介したいなぁと以前から思っていました。そこに、このコロナ禍です。多くの方が家で過ごす時間が長くなり、家での食事やお茶タイムを楽しんでおられるのをSNS投稿などで見て、コーヒー・紅茶のように、お抹茶を自宅で楽しむ提案ができないだろうか。とは言え、いきなり正式なお手前はハードル高いから、テーブルと椅子でできる「盆点前」はどうかしら?、と。


そんな時、普段からお世話になっている藪内流の小久保瑛子先生からご連絡があり、「最近、オンラインでお茶のお稽古を始めて、生徒さんたちが自宅でお道具が必要になってきたので、水と匠のストアでお茶道具を販売していただけないかしら?」とご相談をいただいたのです。そこから、「盆点前」の紹介を小久保先生にお願いし、富山でお茶道具を製作している職人さんや作家さんにお声をかけ、お菓子も必要だ、と富山を代表する和菓子店にお願いに行き、美しい座敷・調度・庭を持っておられる高岡の旧家・荒井家にご協力いただいて撮影を…、とまたまた多くの方達にお世話になりながら、本企画をローンチすることが叶いました。この場を借りてお礼申し上げます。


(こちらは店長私物の夏の盆点前設え。60年代のアンティーク盆、カフェオレボウル、プリンが入っていたガラス容器。。)


富山に7年近く疎開していた板画家・棟方志功も茶の湯が好きで、毎日の作品制作の合間に、朝鮮茶碗などを用いて抹茶を点てて喫んでおられたそうです。茶器でないものを「見立てる」文化が茶道にはありますから、カフェオレボウルを抹茶腕にしたり、小さなガラス瓶をお茶入れにしたりしながら、私もお抹茶を楽しんでいます。身の回りにあるものを見立てたり、当ストアでお気に召すものがあればご利用いただけたら嬉しいです。美味しい和菓子をお供に、皆さんも「おうちで抹茶」いかがですか?

 

「水と匠」オンラインストア店長

林口砂里

 

*「始めてみよう!」と思われた方へ。木田芳香園さんの「抹茶・茶筅・茶杓」セットもご用意しております>>

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*小久保瑛子先生の「略式盆点 (藪内流)」や「お茶の飲み方・お菓子のいただき方」の解説動画は、各商品詳細ページにございます。